岡村考二フルート教室　横浜市青葉区「たまプラーザ教室」／東急田園都市線徒歩3分　川崎市麻生区「新百合ヶ丘教室」／小田急線バス8分　初心者から専門的に勉強される方まで基礎から丁寧に指導いたします。

アルソ出版／ザ・フルート第70号掲載記事（2004年6月20日発行）

■岡村考二フルート教室

　東京バロックアンサンブル代表を務め、独奏、室内楽奏者として活躍する岡村考二氏がフルート教室を開いて28年になる。初心者からプロの卵まで、年齢層も小学校４年生から76歳の方と60名近くのレッスン生に、それぞれの個性を見極め、的確な指導を行なう岡村先生の教室には開講当時からずっと通っている生徒さんもあり、また、家族が増え、親子でレッスンに通う生徒さんもいらっしゃるそうだ。

良い呼吸、綺麗な音色、音作りは管楽器の命！

　岡村先生のレッスンはロングトーンから始まる。先生の演奏の後に続いて吹くが、この時間が生徒にとっても一番きつい時かもしれない。岡村先生は「良い呼吸、綺麗な音色、音作りは管楽器の命！　つらいものほどよく身に付く！」との信念のもと、ソノリテのレッスン、スケールと基礎練習にみっちり時間をかけているからだ。ホッと一息つく間もなくエチュードに入り、細かいアナリーゼのレッスン。先生の演奏を聴き、生徒自身が自分との演奏の違いを感じ、少しでも良い演奏になるように……エチュードが終わると曲のレッスンに入っていく。

　レッスン生の一人、竹内久美子さんは中学１年より教室に通い始め、プロを目指した時期もあるが現在は司法修習生。この日はムーケ作曲ソナタ『パンの笛』のレッスンを受ける。pとfの変化を特に注意、pをいかに綺麗に演奏するかの大切さなど、曲のニュアンスについての指導がされた。「岡村先生のフルート教室に通い始めて14年目になります。フルートで大好きな曲を自分の感情の赴くままに演奏することは、とても楽しく心が安らぎます。岡村先生は、私のようなアマチュアにも懇切丁寧にフルートの指導をしてくださいますし、大変深い教養をお持ちなのでフルート以外の多くのことも学ばせていただいています。」と語る。

　鈴木康彦さんは大手企業のサラリーマン。練習できない時は電車の中で楽譜を眺めているという努力家だ。J.S.バッハ作曲『ソナタホ長調 BWV1035』ではフレーズの取り方、アーティキュレーション、数字付低音についての説明を受けた。「20年以上岡村先生にフルートを習い続けていますが、仕事の忙しさにかまけて家で練習するのはレッスン直前にやるだけで、なかなか上達しません。それでも最近なんとなく低音がしっかり出るようになった気がします。レッスンのはじめに欠かさずやるロングトーンのおかげでしょう。アンサンブルもやっていますが、みんなでひとつの曲を作り上げる時、はじめはよくわからないで吹いている曲も、先生から受ける曲の解釈のしかたや作曲者の生きていたころの時代背景、パートどうしの掛け合いや注意点を懇切丁寧に指導いただくことで、２回、３回と進んでいくうちに素人の我々でも音楽が生きていく過程を実感することが出来るようになっていきます。そのことでコンサートやテレビ、ラジオやCDで聞く音楽でも新しい発見があり、大変ためになります」。

一人で吹くのとは違う楽しみも味わってもらいたい

　鈴木さんの言葉にもあるように、第２、４土曜日の午前中は希望者を募り、アンサンブルの指導がある。一人で吹くのとは一味違う楽しみを味わってもらいたいと、作曲者の時代背景、演奏解釈など楽しい話とともにレッスンは進められる。フルートを初歩から習い始めて17年目になる68歳会社役員の田代勇夫さんは、このアンサンブルレッスンのおかげでかなりの進歩をしたと語る。「一つ一つ音符の音程を正確に伸ばして吹かなければアンサンブルは崩れてしまうこと。楽譜どおりに吹くことではなく、他の奏者と心を合わせて演奏しなければ、真の音楽を表現できないこと。一人の演奏では見過ごしていた、楽章、小節の音楽のニュアンスを如何に表現するか……。もしアンサンブルの学習がなかったら、いまの独奏力は達成出来なかったでしょう」。他の参加者も同じ体験をしているに違いない。それは最近の発表会での各演奏者のレベルが大きく伸びていることでわかる。

　4月29日(祝)に横浜市青葉公会堂にて開催された第16回発表会では初心者からプロの卵まで幅広く40名あまりが熱演した。「皆さんとてもお上手で、演奏会状態！」とは来場者・大澤友子さんの感想。

　「私自身も生徒さんからも色々なことを学んでいます。長いような短いような28年を振り返ると、良い生徒さんに恵まれたことを幸せに思いますね。少しでも自分が学んだものを伝えられるよう、クラシック音楽の基本から丁寧に時間をかけて指導しています。基礎をしっかりと身に付けてゆけば、アマチュアの方でもかなり吹けるようになりますから。アマチュアの方はそれぞれの練習時間に制限があります。その中でいかに効率良く練習し、自分の力を伸ばすかです。マイペースであせらず着実に力をつけることは音楽のみならず、人生においても支えになるはずです。少しでもそのお役に立てれば･･････」と語る岡村先生。これからも、ご自身の深い教養と熱意のある指導で、フルート愛好家の夢を広げて行かれることだろう。

■岡村考二フルート教室

岡村考二
リューギンシャよりフルートレッスン小曲集、フルート／クラシック名曲アルバム等、数多くの出版物がある。2003年より大阪国際音楽コンクール審査委員を務める。文京学院大学・文京学院短期大学生涯学習センター講師。

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小田急線新百合ヶ丘駅バス8分
http://okamura.music.coocan.jp/

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